アレルギー性鼻炎は鼻の粘膜に抗原が付着することで発症します。レーザーを用いてこの粘膜を焼くと3~4週間で症状の出にくい粘膜に生え変わります。レーザー治療とは、鼻粘膜にレーザーを照射して鼻のアレルギーを起こす場を減らし、また、鼻粘膜のアレルギー反応を鈍くしようという治療です。
個人差はありますが、鼻づまりのある症例には効果は絶大で、鼻水、くしゃみもかなりの確率で改善されます。においの回復や、いびきの軽減にもなる利点があります。
効果持続も個人差はありますが、およそ1年から2年は持続するようです。5年以上効果の続く人もいます。花粉症のレーザー治療は、1回の治療で75%効果がみられます。
ほとんどの人は、年に1度のレーザー手術で症状が楽になるため、内服薬を服用したくない方や、内服薬の量を減らしたい方にはお勧めです。局部的な治療であり、レーザー光は鼻粘膜表面で吸収され、体内には入りませんので、安全性は非常に高く、薬の内服が不適当な妊娠中の方、授乳中の方、薬による眠気を避けたい受験生、仕事や学校の都合で通院ができない方、手っ取り早く症状をなくしたい方でも外来でできる安全な治療法と言えます。小学校高学年(10歳前後)に達していれば、お子さんでも受けることができます。
一年中アレルギー性鼻炎で悩んでいらっしゃる方や、花粉症のシーズン中症状がつらくて全く仕事にならない方、お薬の服用を減らしたい方は、是非一度ご相談ください。治療成績が良く、通常副作用が無いことから、通常のアレルギー性鼻炎の方や血管運動性鼻炎の方にも普及していている治療法です。
レーザーにもいろいろな種類がありますが、術後の出血がなく、無痛で照射できる点から、当院ではCO2レーザーを採用しております。
なお、高度な鼻中隔彎曲症の合併例、粘膜の過敏性が極度に強い例、外での仕事が主で花粉に暴露する機会が極端に多い例では、効果があまり期待できません。