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難聴

難聴

難聴

難聴とは「聴こえなくなる病気」ではなく、「聴こえにくくなる病気」です。

また、急に聞こえが悪くなった場合は「突発性難聴」の疑いもありますので、早めの耳鼻科による検査および受診を勧めております。


難聴の種類

難聴には3種類あります。
①伝音性難聴(伝音難聴)
外耳や中耳が正常に機能しなくなり音が伝わりにくくなる難聴です。
音を聞く神経そのものには異常をきたしているのではなく、機能が低下している病気ですので、手術や治療などで回復が見込めます。
 
疾患としては中耳の疾患である滲出性中耳炎や慢性中耳炎でよく見られます。
 
②感音性難聴(感音難聴)
内耳や聴覚神経に障害がある難聴です。
高音域の音が聞こえにくくなったり、複数の音を一度に聞いた時に特定の音を聞き分けたりすることが難しくなります。
感音性難聴は神経に障害をきたしている病気のため、回復が難しいと言われ、補聴器選びもかなり慎重に行わなければなりません。 
 
疾患としては突発性難聴や老人性難聴や騒音性難聴、メニエール病などの内耳の病気によく見られます。
 
③混合性難聴(混合難聴)
伝音性難聴と感音性難聴の両方の原因が重なった難聴です。老人性難聴は多くの場合、混合性難聴と言われますが、伝音性難聴と感音性難聴、どちらの度合いが強いかは個人によって異なります。

突発性難聴

症 状
1.耳鳴り(約90%の患者様)
2.耳が詰まった感じ(耳閉感)(約60%の患者様)
3.めまい(約30%の患者様)
 
難聴やめまいを繰り返すようであれば、メニエール病という内耳の慢性的な病気となります。
つまり、①めまいを伴う突発性難聴と、②メニエール病発作の1回目は区別がつきません。
 
原因に関しては現時点では解明できていないが、神経の血流障害やウィルスによる障害と考えられているのが有力であり、確実に治る治療法もまだ解っていません。
 
突発の難聴を発症した場合は早めの耳鼻科受診を勧めております。
早期に治療を開始することで治る確率が上がります。
実際、発症してから2週間以内に治療開始できれば、60%の方が聴力改善(完治40%、完治まではいかないが改善20%)すると言われています。
 
治療法
当院では下記(1)~(3)の薬を難聴の程度、発症してからの日数、持病(糖尿病や胃潰瘍があるかないかなど)、ご年齢などを考慮して処方いたします。
 
(1)ビタミンB12製剤(メチクール);内耳に有効なビタ ミンです。
(2)脳循環改善剤(アデホス・カリジノゲナーゼ);内耳の血行をよくします。
(3)ステロイドホルモン剤(プレドニゾロン);急な神経麻痺(神経のむくみ)を改善します。
 
※ステロイドというと、よく副作用が問題になる薬ですが、糖尿病や胃潰瘍など無ければ、ここでの量・期間では、まず副作用のご心配はいりません。
 
1週間に1回来院してもらい検査しながら、薬の量を調整しています。
症状によっては高気圧酸素療法を行って入院治療する総合病院をご紹介する場合もあります。
 
注意していただきたいこと
〇回復の期待ができるのは、発症後だいたい1か月、あるいはせいぜい2か月くらいまでです。ですので、発症後3か月経過してしまった場合は改善は困難です。
〇症状がなければ治っている可能性が高いですが、ご自分の判断で薬は途中で止めずに、必ず最後まで服用してください。
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