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副鼻腔炎(ちくのう症)

副鼻腔炎

副鼻腔炎(蓄膿症)


副鼻腔炎は栄養状態や鼻の中の形などが原因で起こります。また「歯の炎症」「極端な偏食」「大気汚染」「ストレス」により発症するとも考えられております。いわゆる「蓄膿症」ともいわれ、副鼻腔に膿がたまることが原因で炎症を起こす病気です。
 
副鼻腔とは前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の4つを示し、副鼻腔炎はこの副鼻腔に膿が溜まる病気です。
 
こんな症状の場合は注意!
①鼻が詰まって息苦しい
②鼻をかんでもかみきれない
③どろっとした黄色い鼻水
④頭痛を感じる
⑤鼻がのどの奥にたれてねばねばする
⑥自分が嫌なにおいを感じる
⑦食べ物の匂いがわからない
 
上記の症状だけでは区別がつきにくく、「花粉症」や「風邪」と間違えるケースもある。


急性副鼻腔炎

内 容
カゼや花粉症・アレルギー性鼻炎、虫歯などが原因となります。副鼻腔(鼻の周囲、頬・眼・おでこの奥にある骨で囲まれた空洞で、鼻の穴とつながっています。)の炎症のことで、副鼻腔の粘膜が腫れたり、副鼻腔の空洞に膿がたまります。
 
症 状
①鼻づまり
②頭痛
③顔面痛
④顔面膨張
⑤ほおの圧迫感や違和感
 
最初はかぜのような症状でサラサラとした鼻水ですが、次第に膿性の悪臭を伴う黄色の鼻汁に変わってきます。この鼻汁がのど側におちてくるケースもあり、飲み込まないようにしなくてはなりません。
両方の鼻で発症するケースはあまりなく、片側の鼻で発症するのが大半です。
発熱は一般的に軽微であり、高熱を伴うことはまれですが、発症した場合は頭蓋内合併症を疑った方がいいこともあります。稀に副鼻腔の炎症が目や脳に進むこともありますが、まぶたが腫れたり、視力が落ち、強い頭痛や意識障害がでることもあります。
 
治療法
 
鼻腔と副鼻腔の通りをよくするために日頃の治療で下記の3点の治療を通院にて施します。
①抗生剤や消炎鎮痛剤の投与
②膿性鼻漏(黄色くにごった膿性の鼻汁)の吸引
③抗生剤が入ったネブライザー治療
 
注意していただきたいこと
カゼ、花粉症やアレルギー性鼻炎、歯の炎症からおこるものです。花粉症やアレルギー性鼻炎の場合はその治療、歯の炎症の場合は歯科での治療も併せて必要となります。
〇患者様ご自身で判断されるケースが多いのですが、急性副鼻腔炎の治療の終了は、症状がなくなり、レントゲンで最初にみられた影(炎症)がなくなれば、完全に治った状態です。

慢性副鼻腔炎

内 容
慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎が慢性化した病気であることが大多数です。医師の診断の下、急性副鼻腔炎の症状が2~3か月続いた場合、慢性副鼻腔炎と診断されることがほとんどです。そのほかにはアレルギー性鼻炎からの移行による発症もみられます。また、発症する場合は体質や生活環境なども大きく影響します。
炎症が続くことにより、副鼻腔の粘膜が腫れたり、副鼻腔の空洞に膿がたまります。中には鼻茸(はなたけ=鼻ポリープ)ができることがあります。
 
症 状
①鼻汁が絶えない
②口で呼吸
③いびきをかく
④匂いがわからない
⑤頭痛がする
⑥集中力の低下
といった症状がみられ、これらの症状が重症化すると中耳炎の併発、のどに下がる鼻汁のために慢性咽頭炎や慢性気管支炎の発症も見られます。
 
治療法
慢性副鼻腔炎の治療は、数回の外来治療で治すことは困難で、治療期間はある程度長くなります。治るまでの期間は個人差が大きく、予測が困難な事が多いです。(特に副鼻腔にカビが存在する場合はなかなか治らず、手術が必要になります。)
 
日頃の治療は薬剤の投与や鼻処置、ネブライザー治療をします。場合によってはマクロライド系の抗生物質を少量、長期間、投与することがあります。そして、これらの治療でも治らない重症の方や鼻茸ができている副鼻腔炎は内視鏡もしくは副鼻腔手術をすることで治療していきます。
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