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舌下免疫療法

スギ花粉症・ダニアレルギーにお悩みの方へ

スギ花粉症は、スギ花粉が原因(アレルゲン)となっておこるアレルギー疾患です。
主にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのつらいアレルギー症状と伴い、日常生活の様々な場面にて影響を及ぼすことがわかっています。

これまでのスギ花粉症・ダニアレルギーに対するアレルゲン免疫療法は、皮下に注射する「皮下免疫療法」だけでしたが、最近では、舌の下で治療薬を保持する「舌下免疫療法の薬が登場し、自宅で服用できるようになりました。

スギ花粉症とダニアレルゲンによる通年性アレルギー性鼻炎は保険適用となっております。

治療の流れ

アレルギーの抗原検査を調べる

 血管がよく見える小児や成人の場合は通常の腕からの採血でアレルギーの抗原検査を施行します。血管がよく見えない小児の場合には指先などからランセット(指先穿刺針)を使って採血して抗原を調べます。血管からの採血結果は結果判明に1週間かかりますが、正確な値が出ます。

一方、指先穿刺による結果は20分後に判明しますが、陰性、陽性、強陽性の判定のみ出ます。それでも結果が陽性に出れば舌下免疫療法は施行できます。

ダニ陽性の場合の薬剤選択

 ダニ陽性の場合は希望によりミティキュアダニ舌下錠(鳥居薬品)やアシテアダニ舌下錠(塩野義製薬)を3~5年間、自宅で服用していただきます。

 ミティキュアの場合は初日(3300JAU/日)と増量期(10000JAU/日)の1週間後の2回のみ当院で施行し、副反応が出ないか様子を見るために30分間待合室で待機していただきます。その後は1か月ごとに来院していただきます。
 
 アシテアの場合は最初の3日間、毎日増量していく(1日目が19000JAU/日、2日目が38000JAU/日、3日目以降が57000JAU/日)ので最初の3日間のみ可能なら連日診察して30分間待機していただきます。
 初日しか来れない場合は、副反応が出たら医師に相談の上、投与量をいったん減量して、それ以上の時間をかけて増量可能。症状安定していれば、その後は維持料にて1か月ごとの来院となります。
 
 アシテアはミティキュアより濃度が約6倍高く、ミティキュアと比較してより優れた効果を発揮すると考えられます。また、ミティキュア無効例(ミティキュアが効かない患者)が約20~40%あるのに対して、アシテア無効例は約10%以下と少ないというデータがあります。更に濃度の高い治療を行うことで、効果が長く続きやすく、完治の確率が上がるデータが続出しています。
 当院では安全性を考慮して、先ずは抗原量が少なくて溶けやすく、口内での保持時間も1分間と短い(アシテアは2分間)ミティキュアを始めます。
(データ的には、のど・舌下の腫れかゆみ、耳のかゆみなどの副作用の発生率はミティキュアもアシテアも変わらないということですが)

 そして半年~1年経過したところで、

 ・ダニアレルギー症状が残存している
 ・抗アレルギー剤の併用が必要
 ・鼻粘膜が蒼白

などの状態が続いている場合は、アシテアへの切り替えを相談します。
 なお、 ダニの舌下免疫療法は低年齢(5歳から可能)から始めるほど有効で、気管支喘息の発症予防にもつながるので、新規に始める方も是非ご相談ください。

スギ陽性の場合の薬剤選択

 投与開始後1週間はシダキュアスギ花粉舌下錠2000JAU     を1日1回、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5000JAUを1日1回、舌下にて1分間保持した後、飲み込みます。初回日と増量1回目の日は診察して待合室で30分間待機して副作用出現の有無を観察します。

 ただし、シダキュアの開始はスギ花粉症の時期が済んだ6月初旬以降になります。いったん始めてしまえば、翌年からはスギ花粉症の時期にも継続して使用します。

服用期間の例

●1日1回、少量から服用を始め、その後決められた一定量を数年間にわたり継続して服用します。

●初めての服用は、医療機関で医師の監督のもと行い、2日目からは自宅で服用します。

期待できる効果

長期にわたり、正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状を抑えられる効果が期待できます。
症状が完全に抑えられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
スギ花粉症・ダニアレルギーの舌下免疫療法では、以下の効果が期待できます。

・くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善
・涙目、目のかゆみの改善
・アレルギー治療薬の減量
・QOL(生活の質)の改善

服用方法の例

治療薬を舌の下に置き、お薬ごと定められた時間保持したあと、飲み込みます。
その後5分間はうがい・飲食を控えます。
スギ花粉が飛んでいない時期も含め、毎日服用します。

服用時に避けること

服用前、及び服用後2時間は、激しい運動、アルコール摂取、入浴などは避けるようにしてください。
また、服用後2時間以降にこれらを行う場合にも副作用の発言に注意してください。
■激しい運動
■アルコールの摂取
■入 浴

副作用

主な副作用

●口の中の副作用
(口内炎・舌の下の腫れ・口の中の腫れ・かゆみ・不快感など)
●咽喉(のど)のかゆみ、刺激感、不快感
●耳のかゆみ
●頭痛など

重大な副作用

●ショック
●アナフィラキシー

治療はいつまでつづけられるか?

3~5年治療を置き苗場、治療を中断しても効果が持続すると考えられています。治療をやめて、1~2年後の症状が出てきた場合は、あらためて舌下免疫療法を行うと、効果が再び同じように現れるといわれています。

もし治療を中断した後、再開は?

かぜなどによる短期間での休薬の場合は、一時休薬し、その後、再開可能です。数か月以上中止した後で再開する場合は、当初の初期量からやり直します。

治療が受けられない方

●気管支喘息、うつ病、悪性腫瘍(眼)、自己免疫疾患のある方
●妊娠中の方、授乳中の方(治療途中で妊娠した場合、治療は中断します)
●ステロイド剤を服用されている方、あるいは皮膚の広範囲に塗布されている方
●5歳未満の方

舌下免疫療法の併用治療の安全性は?

 2019年に安全性は確認されているので、当院では開始時期をずらして徐々に体を慣らしながら併用療法を実施しています。
 

現在、全国的にシダキュアの1回目投与の薬剤が入手出来なくなっております。ミティキュアとアシテアは施行可能です。
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